[2012年01月18日]

なお翔ぶは凍てぬため愛告げんため

折笠美秋(1934~90)

凍(い)てぬが冬の季語。凍る、氷るなども同意の季語です。
この句は、不治の病から詠んだ絶唱です。
自らを鳥にたとえて、最後の力をふりしぼって飛ぼうとしています。それは自分の命が凍らないためであり、愛する人へ愛を告げるためである、と詠っています。
作者の難病に付き添った奥様への愛の証の句になっています。
同じ作者に次の句があります。
たましいを夜どうし氷柱と吊るしおく  美秋
作者は、横須賀市の生まれ、早大卒業後、東京新聞に勤務。
「早大俳句」「早稲田俳句」「新暦」「領事館」「俳句評論」などの編集に携わりました。高柳重信に師事していたが筋萎縮性索硬化症にかかり、全身不随の状態で句作を続けました。句集に「君なら蝶に」「虎嘯記」があります。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」講談社文庫、1993年刊)
・日本海側は大雪、太平洋側はカラカラ天気が続いています。も1ヵ月以上雨が降っていません。どうなることやら。

投稿者 m-staff : 2012年01月18日 10:06

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