[2012年02月25日]

鞦韆に腰かけて読む手紙かな

星野立子(1903~84)

鞦韆(しゅうせん)が春の季語。ぶらんこ、ふらここ、秋千(しゅうせん)、ふらんど、ゆさはり、半仙戯(はんせんぎ)なども同意の季語です。
鞦韆はぶらんこのことですが、難しい漢字なので、今ではほとんど使われなくなりました。中国から来た言葉で、寒食(かんしょく)の日(冬至の後105日目の日)に、宮殿の庭の高木に縄をかけて「鞦韆」をつくり、晴れ着をまとった官女たちが、裾をなびかせながら戯れて遊びをしました。艶なる世界です。
「ぶらんこ」はポルトガル語のbalancoから来ているといわれています。
この句は、ブランコに腰をかけてわざわざ読む手紙は何かと言うところにポイントがあります。読むほうの想像力をかきたてます。恋文かしら?
作者ほしの・たつこの紹介は、2005年2月9日を参照。
(出典:「日本大歳時記」講談社、1982年刊)
・あともう少しで嫌いな2月が終わります。はーるよ来い。

投稿者 m-staff : 2012年02月25日 10:02

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