[2012年03月15日]

地球儀にひろがる砂漠鳥帰る

野澤節子(1920~95)

鳥帰るが春の季語。帰る鳥、小鳥帰る、小鳥引く、鳥引く、引鳥など同意の季語です。
秋になって北方からやってきた鳥が春になって北へ帰ることを言います。雁、鴨、鶴、白鳥などが挙げられます。小鳥は大群で飛来しますが、帰る時にはばらばらで目立ちません。「帰る」ことを「引く」とも言います。茫洋とした時間と空間の広がりと移り行くものの寂しさ、残るものの淋しさがあります。
小学生の頃に、地球儀をくるくると回しながら、海と陸地のバランスのありようの不思議さを感じました。世界最大のサハラ砂漠は、4千年以前は緑の森林や草原でした。砂漠化した原因の一つは、人間活動による破壊によるものです。森林を伐採して植生を破壊するとその再生は回復不能に陥ります。砂漠化は
是非とも止めねばなりません。
この句のように鳥たちを迎えてくれる快適な故郷があるのでしょうか。心配になります。
作者のざわ・せつこの紹介は、2005年3月9日を参照。
(出典:村上 護著「きょうの一句」新潮文庫、2005年刊)
・男子サッカーがロンドン五輪へ決定。もっともっと力をつけなければ一次予選で敗退でしょうね。

投稿者 m-staff : 2012年03月15日 10:04

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