[2012年03月17日]

蝌蚪生れて未だ覚めざる彼岸かな

松本たかし(1906~56)

彼岸が春の季語。
今日から彼岸の入り。
春分と秋分の日を中日として、その前後7日間のことで、24節気のほかに我が国でつくられた雑節の一つです。単に彼岸といえば俳句では春のことを指します。彼岸とは、梵語の波羅(はら)の訳語で、生死を超越しないこの世、此岸(しがん)に対する言葉で、悟りの世界を言います。彼岸の入りの日を、彼岸太郎、入り彼岸、さき彼岸といい、この日の晴天を豊年のさきがけとしました。彼岸の終わりの日を終い彼岸、彼岸ばらと言いました。
この句の蝌蚪(かと、おたまじゃくし)は、生れたばかりでまだ目覚めていないと作者は言います。悟りに程遠い道半ばですね。
今年はいつもより早く10日にお彼岸のお墓参りをしました。
作者まつもと・たかしの紹介は、2005年4月18日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」河出文庫、1989年刊)
・吉本隆明著「共同幻想論」の資料集めで国会図書館に通ったことを思い出しました。合掌。

投稿者 m-staff : 2012年03月17日 08:58

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