[2012年03月18日]

おそく帰るや歯磨きコップに子の土筆

和知喜八(1913~2004)

土筆(つくし)が春の季語。つくしんぼ、土筆摘、筆の花も同意の季語です。
土手や道端で筆の穂先に似た可愛らしい頭を見かけるようになるとああ春になったなあと感じます。トクサ科の多年草。杉菜の地下茎から出る胞子茎を土筆と言います。畦や土手などの草地に、敷き詰めたように伸びる姿は、まさに土に生えた筆のようです。余り伸び過ぎないうちに食用にします。袴と呼ばれる節の上の棹をむいて、佃煮、和え物、吸い物、炊き込みご飯にして、独特の風味を楽しみます。
この句は、仕事で遅く帰ってきた作者がふと洗面所で歯磨き用のコップに土筆が活けてあるのを見て心を和ませている様子がうかがえます。
今日は、社日。「社」は土地の神の意味。春分に最も近い戊(つちのえ)の日。土の神を祭って、五穀豊穣を祈ります。
作者わち・きはちの紹介は、2007年2月27日を参照。
(出典:石 寒太編「よくわかる俳句歳時記」ナツメ社、2010年刊)
・アメリカの作家ジョン・アーヴィングの筆力に感心しています。

投稿者 m-staff : 2012年03月18日 10:41

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