[2012年07月07日]

ささやきを扇にかくす聞こえけり

石原八束(1919~98)

扇が夏の季語。扇子、絵扇、絹扇、白扇、古扇なども同意の季語です。
ここで取り上げる扇は、儀式に持つ扇ではなく、夏にあおいで涼むための扇です。夏の間に絶えず携帯して、ゆるゆるとあおぎます。扇は日本で作り出したもので。昔々、檜扇(板扇)は公家などで使われ紙製の扇もありました。扇の用途は多く、儀式や舞、涼みのために使用されます。白扇は白地で古風、絵扇は絵が描かれていて趣がありますね。
この句は、人に聞こえぬように扇で隠して囁いても、何かの拍子で聞こえてくるものと詠っています。
同じ作者に次の句があります。
白扇のひとり嗚咽をききゐたり  八束
何か悲しいことがあったのですね。嗚咽の正体を聞きたくなります。
今日は、小暑。七夕は、陰暦の7月7日で秋の季語です。
作者いしはら・やつかの紹介は、2005年9月5日を参照。
(出典:角川春樹編「合本現代俳句歳時記」、2004年刊)
・梅雨空の七夕。洗濯物が乾きませんね。豆腐屋の笛が鳴っていま

投稿者 m-staff : 2012年07月07日 09:40

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