[2012年08月16日]

とんぼうや声なきもののさはがしく

吉分大魯(1730~78)

とんぼうが秋の季語。蜻蛉(とんぼ)、あきつ、やんま、精霊とんぼなども同意の季語です。
秋の蝉は、鳴きつくそうとしてうるさく感じますが、とんぼはあくまで無声です。古くからとんぼは、精霊とんぼ、仏とんぼなどと呼ばれるように、これは声無き死者の霊ではなかろうかと考えられてきました。
秋の空に乱れ飛んでいるとんぼは、いつまで見ていても楽しいものです。作者は、心に鬱々としたところがあったせいでしょうか、その乱れ飛んでいるとんぼをうるさく感じています。
今日は、京都・箱根大文字。
作者よしわけ・だいろは、徳島県生まれ、阿波徳島の藩士でしたが、辞して1766年ごろ上京し、俳句を学び、俳諧宗匠になります。後に蕪村に師事し、異彩を放ち、その門下の重鎮となり、大阪に住みました。しかしながら、直情径行であったために、周囲と軋轢を起こし、失意のうちに京都で没しました。
(出典:村上 護著「今朝の一句」講談社、1995年刊)
・この句で国会周辺の「原発反対デモ」を連想しました。

投稿者 m-staff : 2012年08月16日 09:17

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