[2012年09月25日]

鉦叩風に消されてあと打たず

阿部みどり女(1886~1980)

鉦叩(かねたたき)が秋の季語。
このところ鉦叩が窓の外でチン、チン、チンと澄んだ音で、続けざまに鉦を打つように鳴いています。
鉦叩はこおろぎ科。体長は1センチほど。灰褐色をしています。こおろぎのような後肢がなく、羽も著しく退化しています。
鳴き声だけが印象的ですが、その姿をほとんど現しません。江戸時代には鍛冶屋虫といわれました。可憐な美しい声が魅力的です。でもどこかに寂しさを含んでいますね。
この句は、それまで懸命に鳴いていた鉦叩が一陣の風に吹かれて鳴かなくなった、その瞬間を見事にとらえていますね。
今日は、彼岸明け。
作者あべ・みどりじょの紹介は、2005年6月2日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」河出文庫、1989年刊)
・昨晩は1時間で100ミリの大雨。京浜急行の追浜で土砂崩れ事故発生。横須賀と横浜の間は、26のトンネルがあるという崖地帯。しばらくはJR横須賀線を利用することになります。

投稿者 m-staff : 2012年09月25日 09:31

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