[2012年10月01日]

糸瓜棚この世のことのよく見ゆる

田中裕明(1959~2004)

糸瓜棚(へちまだな)が秋の季語。糸瓜、糸瓜、長瓜も同意の季語です。
この句で直ぐに思い出されるのは、正岡子規の末期の句ですね。
痰一斗糸瓜の水も間に合はず  
をととひの糸瓜の水も取らざりき  子規
当時、糸瓜水は咳止めや去痰の薬として使われていました。子規は病床から毎日その糸瓜棚を見上げて生活をしていました。
作者は将来を嘱望されながら4年前に45歳で亡くなった大阪の俳人。お墓は大阪府能勢町の常慶寺にあります。墓標には「爽やかに俳句の神に愛されて  裕明」とあるそうです。この句は、まるであの世にいて、この世を詠んでいるようにも思えます。何とも切なくなりますね。
今日から共同募金開始。赤い羽根、愛の羽根とも言います。
作者たなか・ひろあきの紹介は、2005年5月4日を参照。
(出典:柳川彰治編著「私の好きなこの一句」平凡社、2012年
刊)
・台風17号の横須賀では、気象台は暴風、波浪、大雨、雷、洪水、高潮注意報を発令。しかし、大丈夫でした。

投稿者 m-staff : 2012年10月01日 09:04

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