[2012年10月16日]

くちびるを出て朝寒のこゑとなる

能村登四郎(1911~2001)

朝寒(あさざむ)が秋の季語。朝寒しも同意の季語です。
秋も少しずつ深まってくると露霜などがおきて、朝がほど寒く感ずることがあります。日中は暖かくても夜中や夜明けに著しく肌寒さを感じます。日中は寒さを感じなくても、朝晩に感じられる季節として俳句では晩秋とします。一方、「寒き朝」「今朝寒し」と言えば冬となります。私も15日に衣服を夏から冬に入れ替えました。
この句は、人間の声は、常時発するのに季節はありませんが、ひとたび朝寒のころに発すればそれは朝寒の声になると断じています。当たり前のことですが、確かに言われてみればその通りですね。視点のよさが光ります。
作者のむら・としろうの紹介は、2006年8月20日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」河出文庫、1989年刊)
・台風21号、22号が南海に発生、列島に上陸しないように祈りましょう。これで打ち止めとなればいいですね。

投稿者 m-staff : 2012年10月16日 09:40

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