[2012年10月24日]

山畑に月すさまじくなりにけり

原 石鼎(1886~1951)

すさ(冷)まじが秋の季語。秋すさぶも同意の季語です。
秋の深まるころの寒さを言います。もともと意味は「荒ぶ」「すさむ」であり、勢いのままに荒れて衰えることです。期待や熱意が冷めてしまうこと、しらけた気分になることがもともとの意味です。時期はずれや場違い、興ざめのことも指して言いました。鎌倉時代には予期しない寒さや冷たさ、例えて言えば隙間風の寒さや杯に残った酒の冷たさもすさまじと言っていました。秋気横溢の感じがあります。
この句は、晩秋ごろの冷たい月の感じを良くとらえています。晩秋には山中の畑の荒涼とした様子もつのり、月の感じもいっそう深まってゆきます。
作者はら・せきていの紹介は、2005年10月30日を参照。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」講談社文庫、1993年刊)
・富士に雪。19日に初雪が降りました。相模湾越しに見ています。
一湾を越えて新雪富士立てり   風伯

投稿者 m-staff : 2012年10月24日 10:06

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