[2012年11月28日]

いちまいの蒲団の裏の枯野かな

齋藤慎爾

枯野が冬の季語。枯野原、枯原、枯野道、枯野宿、枯野人なども同意の季語です。
冬になって、あたりを生い茂っていた草も枯れて、虫の音も絶え果てた野原を言います。野の寂しい情景を詠うようになったのは中世の歌人連歌師からです。芭蕉が詠んで以来作るものをして特別な感慨を持つ季語になりました。
 旅に病んで夢は枯野をかけ廻る  芭蕉
この句は、芭蕉の句を念頭において作られたものと思われます。蒲団をかぶって一人で目を凝らせば何が見えるのでしょうか。
作者には、昨年7月に「清水昶氏を偲ぶ会」で久しぶりに再会しました。
今日は、芭蕉忌。
作者さいとう・しんじは、1939年旧朝鮮京城生まれ、引き揚げてきて山形県の離島・飛島に住む。大学在学中に同人誌「文学村」を発行。のちに深夜叢書社を設立。俳句は高校時代からはじめ、秋元不死男に師事する。句集「夏への扉」「秋庭歌」ほか。
(出典:村上 護著「きょうの一句」新潮文庫、2005年刊)
・北海道で猛吹雪。室蘭、登別で停電。寒さに負けずに耐えてください。

投稿者 m-staff : 2012年11月28日 09:19

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