[2013年03月15日]

風光る入江のぽんぽん蒸気かな

内田百閒(1889~1971)

風光るが春の季語。光る風、風やわらかも同意の季語です。
この季語は、うららかな春の日に、春光を吹き渡る風が光るように感じられる様子を表しています。柔らかい風が木の枝をゆらして、光が揺れて、まるで風と光りとが同時にいのちを持った如く動く感覚をとらえています。近代になって多く詠まれるようになった季語です。
この句は、入江を進んで行くぽんぽん蒸気船ののどかな景色を詠っています。単調なぽんぽんという発動機の音が周辺の風景に溶け込んでゆきます。水面は風と船が起こす波で光っています。
百閒は、百閒園とも号する名随筆家にして、俳句は「百閒園俳句」「内田百閒句集」など出している俳人です。
作者うちだ・ひゃっけんの紹介は、2012年4月18日を参照。
(出典:石 寒太編「よくわかる俳句歳時記」ナツメ社、2010年刊)
・今年は桜の開花が3月17日ごろとか、いつものときより早くなりそうですね。桜が咲き出すと杉の花粉の飛散が少なくなるようです。

投稿者 m-staff : 2013年03月15日 09:57

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