[2013年04月21日]

象という春爛漫をなぜている

岸本マチ子

春爛漫が春の季語。
昔から物の例えに「群盲象をなでる」ということわざがあります。目の不自由な人が自分の手で触れた部分だけで大きな象を評するように、なかなかに全体が見えないことを言います。
作者は、沖縄に住んでいますが、「春爛漫」という言葉にはいかにも漫然としたおもむきに気がついています。沖縄では一年中花が咲いていて季節を特定するのが難しい地方です。それ故にこれまでの規定概念にのっとった春の表現では、まるで「群盲象をなでる」のではないかと喝破しています。新しい春の表現ですね。教えられました。
この句の春爛漫は、春になって花の咲き乱れた様子を言います。
作者きしもと・まちこは、1934年に群馬県で生まれ、結婚して沖縄県那覇市に在住。始めは、詩作から始めて詩集「与那国幻歌」をものにし、俳句は穴井太の「天籟通信」に所属して、新しい視点から風土俳句を志向しました。現代俳句協会賞を受賞。句集には「うりずん」があります。
(出典:村上 護著「今朝の一句」講談社、1995年刊)
・中国の四川省で大地震。あっちもこっちも揺れていますね。

投稿者 m-staff : 2013年04月21日 12:48

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