[2013年04月30日]

蘗やモナリザの手のふつくらと

榊原風伯

蘗(ひこばえ)が春の季語。またばえも同意の季語です。
「ひこばえ」には、「新生」という意味が内包されていて、昔から好きな言葉でした。横須賀市西公園を散歩していると、春になれば伐ってある木から新芽が覗いていることがしばしばあります。そのときは樹木の生命の力強さに感動します。人間の営みをはるかに超えて植物は延々と命をつないでゆきますね。この言葉のひこばえは、「孫生」を意味します。伐った草木の根株から新しく出た芽のことです。またばえとも言います。
モナリザは、レオナルド=ダ=ヴィンチの名作。フィレンツェの貴婦人の肖像画。板に油彩で描かれています。かつて日本に来たことがあり、見に出かけましたが、あまりの人出に驚いて途中で止めてしまったことを思い出します。この絵には数々の謎が隠されていて、何時の時代でも多くのファンの探究心をくすぐりますね。
モナリザは、顔はもちろんですが、いつもふっくらとした手のまたその置き方に心をつかまれてしまいます。このような手の形の絵は、ほかに知りません。春の溜息といったところでしょうか。
(出典:俳誌「炎環」(2012年5月号より)
・今日は連休の谷間。仕事に身の入らない会社員の姿が目に見えるようです。イチローはお休み。

投稿者 m-staff : 2013年04月30日 10:03

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