[2013年07月04日]

声かけし眉のくもれる薄暑かな

原 裕 (1930~99)

薄暑(はくしょ)が夏の季語。新暖、軽暖も同意の季語です。
「薄暑」は、暑さがまだそこはかとなく始まった頃の、薄々とした暑さを言います。少しでも身体を動かすと汗ばむような感じがします。「暑い」とまではゆかずに、肌に触れる風や光りも柔らかく心地のよい気分にさせられます。
今年は、世界的に異常気象、各地で大雨や嵐や温度の急上昇、急低下などで様々な被害が起きています。他人事ではありませんね。
この句は、作者が知人と行きかって声をかけました。それに対する相手の言葉による反応は無く、ただその眉がかすかに曇りました。人間の心理の陰影をそのまま生かして、「薄暑」という季語の情感をよく表した句になっています。
この句は1971(昭和46)年刊行の「蘆牙(あしかび)」に所収されています。
作者はら・ゆたかの紹介は、2006年4月4日を参照。
(出典:大岡 信著「第四 折々のうた」岩波新書、1984年刊)
・エジプトがまたまた一触即発の危機。軍事政権に逆戻りでしょうか。民主主義の道は険しいですね。大相撲で「大砂嵐」が関取になったと言うのに。

投稿者 m-staff : 2013年07月04日 09:34

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