[2013年07月06日]

南瓜より茄子むつかしき写生哉

正岡子規 (1867~1902)

茄子(なす)が夏の季語。なすび、初茄子、長茄子なども同意の季語です。
南瓜(かぼちゃ)は秋、茄子(なす)は夏の季語で、季重なりの句。この場合そのようなことはどうでもよいでしょう。
子規の「仰臥漫録(ぎょうがまんろく)」には、くだものや野菜、草花の絵がひょろひょろと描かれています。死が迫っているころの子規が身辺の静物を水彩で描いた画帖を見たことがあります。それは、「菓物(くだもの)帖」と「草花帖」で、この世に残す思いの丈が伝わってきますね。彼にとって、最晩年のもっとも心を込めた楽しみでした。
この句にあるように、南瓜よりも茄子のほうがつるんとして描きにくいことでしょうね。その分だけ子規は楽しんだことでしょう。
この句は、1902(明治35)年刊行の「菓物(くだもの)帖」に所収されています。
作者まさおか・しきの紹介は、2005年1月20日を参照。
(出典:大岡 信著「第九 折々のうた」岩波新書、1991年刊)
・湿気を多く含んだ強い南風が吹いています。家の中でも熱中症にかかるそうです。気をつけましょう。

投稿者 m-staff : 2013年07月06日 10:36

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