[2013年07月13日]

風鈴の一つ買はれて音淋し

島村 元 (1893~1923)

風鈴が夏の季語。風鈴売りも同意の季語です。
風鈴は鎌倉時代に始まって室町時代に流行し、茶室の軒などに飾られたと言われています。庶民は釣忍などに風鈴をつけて楽しみました。
金属、ガラス、陶などで作った空洞の鐘か壺のようなもので、中には「舌」が容れてあります。舌のところから短冊などを吊り下げると、風で短冊が揺れて、舌を動かして美しい音色を響かせます。その物悲しさが夏の涼味になりますね。夕暮れなどの涼風に鳴るといっそうそのような気分になります。
この句は、縁日の夜店、または風鈴売りの屋台で、たくさん並んで音をいっぱいに鳴らしている中で、買われた風鈴が一つだけチリンチリンと鳴り、ひそやかな音をたてました。その音色を作者は淋しいと感じています。
作者しまむら・はじめ紹介は、2009年9月4日を参照。
(出典:石 寒太編「よくわかる俳句歳時記」ナツメ社、2010年刊)
・猛暑お見舞い申し上げます。それにしても雨が降らないので、利根川水域では水不足の心配が濃厚になっています。東京は節水が望まれます。

投稿者 m-staff : 2013年07月13日 09:46

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