[2013年07月16日]

滴りの金剛力に狂ひなし

宮坂静生

滴りが夏の季語。山滴り、苔滴りも同意の季語です。
滴りは、山路の崖や岩の隙間から、自然にしみでた水が、岩肌や苔などを伝って滴り落ちる状態、またはその水のことを言います。手のひらに受けて飲み、喉の渇きを癒して涼しさを満喫します。昔から「夏山は滴るが如し」などと比喩に使われますが、まさに夏の清冽な涼味をよぶ醍醐味ですね。
この句の「金剛力」は、金剛力士が持つような強勇の大力のことで、お寺さんの門にある左右一対に安置されているのが金剛力士像で仁王とも言います。自然界の摂理も金剛力によって整えられていて寸分の狂いも無く滴りも永遠に続いて行くと断じています。一滴に滴に焦点を当ててその中に天地運行の永遠を見ています。
作者は、俳句に大切なものは原始感覚だと言います。それは長い年月に培った土地の貌(かお)「地貌(ちぼう)をうたうことで、自然の摂理を明らかにしようとしています。
今日は、薮入り。
作者みやさか・しずおの紹介は、2007 年11月10日を参照。
(出典:村上 護著「きょうの一句」新潮文庫、2005年刊)
・昨日は孫3人、11歳女児、7歳と5歳の男児が来て大騒ぎ。健康で元気に育ていて感謝。このまま素直に育つことを願う。

投稿者 m-staff : 2013年07月16日 10:49

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