[2013年09月06日]

大露や終ひの息は吸つたきり

岸田稚魚(1918~88)

大露(おおつゆ)が秋の季語。露、初露、夜露、露の玉、露けしなども同意の季語です。
秋になり、朝晩がめっきり涼しくなると、早朝の草の葉に露が一杯についています。露は気温が露点以下になるとついてきます。秋に特に多いことから秋の季語になっていますね。露は哀れさや儚さを表現するのによく使われます。冷え冷えとしていながらしっとりとしたイメージの露は秋にこそぴったりです。
この句は、あたりに露がびっしりと結んでいるときに、人が一人死んでゆく。「終ひの息は吸つたきり」は何ともいえない表現ですね。作者の気持ちが強烈に伝わってきます。
この句は、1986(昭和61)年刊行の句集「花盗人」に所収されています。この2年後に作者は逝去されました。
作者きしだ・ちぎょ紹介は、2005年7月1日を参照。
(出典:大岡 信著「新折々のうた1」岩波新書、1994年刊)
・ようやく天気が落ち着きました。天気が不安定な時は、人心も不安になるようです。屋外の仕事は大変ですね。

投稿者 m-staff : 2013年09月06日 09:48

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