[2013年09月29日]

松笠の青さよ蝶の光り去る

北原白秋(1885~1942)

松笠の青さが秋の季語。新松子(しんちぢり)、松ふぐりも同意の季語です。
青松笠は、今年新しく出来た松の実のことです。夏の終わりごろから円錐形の青い実はよく目立ちますね。作者は、書き物をして縁側で庭を見ながらの句です。なかなか筆が進まずにぼんやりと庭を見ています。松の枝に小さな青い松の実を見つけ、その青い松の実をしばらく仰ぎ見ています。すると木陰から蝶が飛び立ち、まぶしい光りを放ちながら消えてゆきました。「光り去る」で眼前の蝶のまぶしさからだんだんに蝶が遠ざかって行きます。明るい陽光の中で作者は目を洗われたような心境です。光の中で松笠の「青」と蝶の「白」が見事に対比されています。
丁度、三木 卓著「北原白秋」(筑摩書房、2005年刊)を読破しました。明治、大正、昭和の激動期を、言葉の芸術家として多くの人々から愛され、今でもその歌は口ずさまれています。とても面白い評伝です。
作者きたはら・はくしゅうの紹介は、2012年10月30日を参照。
(出典:関森勝夫著「文人たちの句境」、中公新書、1991年刊)
・白鵬が24回目の優勝を決めました。大相撲は幕下の取り組みが面白いですね。東京国体が始まりました。事故が無く無事に楽しく終わるように祈っています。

投稿者 m-staff : 2013年09月29日 09:18

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