[2013年10月04日]

鷹見たることをぽつりと月の夫

上野さち子(1925~2001)

鷹見たるが秋の季語。鷹渡るも同意の季語です。
日本には約18種類の鷹がいて、その半数が冬鳥であり、秋になると北方から日本に渡ってきます。しかし、その情景を目の当たりにすることはなかなかありませんね。むしろ一般に知られている鷹としては、指羽(さしば)という夏鳥で、これは秋には群れを成して南方へ帰ります。鷹が最も印象的なのは冬季であるとするならば、「鷹渡る」は秋季になりますね。
この句は、夫婦で中秋の名月を見ていたら、夫(つま)がぽつりと思い出したように「鷹見たる」ことを話題にしました。他に何の説明もありません。以心伝心でこの夫婦は分かり合えるようですね。
作者うえの・さちこは、山口市の生まれ、俳句は1942(昭和17)年より始め、その後は大野林火の「濱(はま)」に入会し、師事します。また、「風」の同人であった夫の燎と「すばる俳句会」を結成。俳諧研究では菊舎尼をテーマに、作家研究では「近代の女流俳句の著書があります。句集「はしる紅」他があります。
(出典:村上 護著「今朝の一句」講談社、1995年刊)
・急に涼しくなりました。季節の変わり目ですので、お体に気をつけてください。体操の内村、加藤が世界選手権総合で金、銀獲得。内村は史上初の4連覇。凄い事です。

投稿者 m-staff : 2013年10月04日 09:30

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