[2013年10月11日]

旅人よゆくて野ざらし知るやいさ

太宰 治(1909~48)

無季句。
「野ざらし」とは、野山で行き倒れになり、風雨にさらされた白骨、しゃれこうべをいいます。旅にあっては、そうなった場合の覚悟もいりますが、ここでは「いさ」と語意を強めて、「さあ知っていますか」と問いかけていますね。
芭蕉に次の句があります。
野ざらしを心に風のしむ身かな  芭蕉
この句はこれを踏まえています。そして作者は、自らも荒野を旅する無頼の一文学者として、市の覚悟があるといっています。
作者だざい・おさむは、青森県津軽の生まれ、小説家。津軽一の大地主の息子で、大学在学中に左翼運動に関係しましたが脱落して大学を中退しました。後に心中事件を起こし、自分だけが生き残り生家と絶縁。その後。結婚して落ち着き多くの佳作を執筆し、戦後は流行作家になりました。代表作に「斜陽」「人間失格」などがあります。俳句は余技程度でしたが、その中には名句も散見します。
(出典:関森勝夫著「文人たちの句境」、中公新書、1991年刊)
・ワールドシリーズへのナショナルリーグは、ドジャース対カージナルス。アメリカンリーグは、レッドソックスが決まり、後は今日のアスレチックスとタイガースのどちらかで決まりです。

投稿者 m-staff : 2013年10月11日 08:57

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