[2013年10月25日]

掌にあつめればたったこれだけ草の花

多田道太郎(1924~2007)

草の花が秋の季語。草花、百草(ももくさ)の花、千草の花、野の花なども同意の季語です。
古くから、梅や桜は春、野の草は秋になると花を咲かせるものが多いといわれます。華やかで名のある草の花も、名の知れない野草の花も、花をつける全てのものをいいます。どのような草でもその姿に華やかさはありませんが、よく見るといとおしくなるものですね。
作者多田道太郎の俳号は「道草」。京都大学名誉教授。「変身 放火論」「多田道太郎著作集」(全6巻)「お昼寝歳時記」などがあります。
この句が作られたのは2002年10月2日。私が好きな句集の中のそれぞれの句は、飄逸と余情にあふれています。ひたすらに草の花は咲いて見せてくれるのに、掌に集めてみればたったこれだけのもの、と言い切っています。心の中はきっとその逆ではないでしょうか。「何をくよくよ川端柳」ですね。
作者ただ・みちたろうの紹介は、2005年5月5日を参照。
(出典:多田道太郎著「多田道太郎句集」、芸林書房、2002年刊)
・台風27号、28号は、日本列島に上陸しませんが、各地に大雨を降らせています。どうぞご用心ください。

投稿者 m-staff : 2013年10月25日 09:04

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