[2013年10月27日]

よきなまえもちて邯鄲死にけらし

田中裕明(1959~2004)

邯鄲(かんたん)が秋の季語。
この虫の名前は、昔、中国の邯鄲の町で盧生が、一眠りの夢の中にこの世の栄枯盛衰を見て、人生のはかなさを痛感したといいます。その邯鄲の夢の故事からつけられました。
こおろぎ科の虫で、体長は1センチほどで黄緑色をしています。翅は透明で触角は体長の3倍もあります。ル、ル、ルと単調に鳴き続けます。寒い地方に多く、関西では山地だけに生息していますが、関東以北では平地でも鳴いています。
この句は、55歳の若さで惜しまれて亡くなった作者のようですね。そう思えばいっそう邯鄲の鳴き声が沁みてきます。
今日から読書週間。この1年間で読んだ本は約220冊。
作者たなか・ひろあきの紹介は、2011年8月21日を参照。
(出典:黒田杏子著「暮らしの歳時記」、岩波書店、2012年刊)
・台風が北へ去って快晴。ベランダから見える富士見小学校では、町内会の運動会。元気に老若男女が集っています。

投稿者 m-staff : 2013年10月27日 09:25

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