[2013年11月06日]

駅弁を食ひたくなりぬ秋の暮

高浜年尾(1900~79)

秋の暮が秋の季語。
いよいよ今日で秋も終わり、明日は立冬ですね。
「秋の暮」が、私どもの美意識に根ざした伝統的な主題であり、秋の寂しさや哀れをもっともよく伝えてくれる季語ですね。また、作句に困ったときによく使われるのもこの季語です。
この句の作者は、1977(昭和52)年に脳出血で倒れ、静養回復に努めていました。この句はそのリハビリ中に作られ、常住坐臥すべて俳句といった環境でした。病気が治ると信じて早く「駅弁」を食べられるようになるといいな、といった心持が痛切に伝わってきます。「秋の暮」の季語がよく効いていますね。
この句は、「病床百吟」とある中の一句で、1985(昭和60)年刊行の「高浜年尾集」に所収されています。
作者たかはま・としおの紹介は、2005年3月21日を参照。
(出典:大岡 信著「新 折々のうた2」、朝日新聞、1995年刊)
・「食の偽装問題」は、外食産業に大きな影響を与えています。マスコミ、特にテレビは「グルメ時代到来」と視聴者に迎合しすぎています。ここらで周りを見回して一服するのもいいことでしょうね。

投稿者 m-staff : 2013年11月06日 09:17

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