[2013年11月09日]

鍋物に火のまわり来し時雨かな

鈴木真砂女(1906~2003)

時雨(しぐれ)が冬の季語。時雨るる、初時雨、山めぐり、朝時雨、夕時雨、小夜時雨、村時雨、時雨傘、時雨雲なども同意の季語です。
時雨は、晩秋から初冬にかけて、晴れたり曇ったりする天候のときに、局地的に降ってすぐ止む雨を言います。初冬のころは、北西の季節風が吹いて、海上に発生した積雲が日本海側に押し寄せます。そこで山脈にはばまれて雨や雪を降らせ、一部の積雲は季節風に流されて山の間を通り抜け盆地に達して残りの雨を降らせます。これが時雨です。
この句の作者は、銀座1丁目にあった居酒屋「卯波」の女将。この句も作者のなりわいから生まれ、情趣深いものがありますね。
同じ作者に次の句があります。
大鍋に蟹ゆで上がる時雨かな  真砂女
冬は鍋物が恋しくなるときです。さっと来る時雨が街を濡らしているときは最適ですね。
今日は、太陽暦採用記念日。
作者すずき・まさじょの紹介は、2005年1月16日を参照。
(出典:大岡 信著「第七 折々のうた」、朝日新聞、1989年刊)
・台風30号がフィリピンを直撃。最大風速90メートルを観測。被害が大きくならなければいいんですが。気の遠くなるような話です。

投稿者 m-staff : 2013年11月09日 09:03

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