[2013年11月30日]

浦島の津波伝説冬ざるる

榊原風伯

冬ざるるが冬の季語。冬ざれ、冬されも同意の季語です。
「冬ざるる」は、風物が荒れ果てて物寂しい様子になっている冬の情景です。草木が枯れるだけではなく、海も山もまた、日常生活もすべて荒れた状態です。
さて句にある童謡の「浦島太郎」は、作詞、作曲が不詳となっています。「昔々浦島は…」で始まります。
その歌詞の4番は、次のとおりです。
帰つてみればこは如何に
もと居た家も村もなく
路に行きあう人々は
顔も知らない者ばかり。

東日本大震災のあらましを見れば、これはきっと「津波伝説」の「浦島太郎の歌」ではないかと、そのような情景を写し取ったのではないかと考えてしまいました。実際はとても悲しい歌なのですね。
(出典:俳誌「炎環」2012年2月号より)
・生も死も神の一存ふくと汁  近藤一石
「炎環」横浜句会の一石さんが21日に急逝されました。享年80歳。16日の句会の投句が上掲の句。その後の二次会にも元気でおられました。合掌。

投稿者 m-staff : 2013年11月30日 08:12

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