[2013年12月14日]
職業の分からぬ家や枇杷の花
正岡子規(1867~1902)
枇杷(びわ)の花が冬の季語。花枇杷、枇杷咲くも同意の季語です。
冬のさなかにひっそりと咲く姿はなかなか風情がありますね。甘い香りで花の咲いている様子が分かるほどで、暖かい日には決まって虻や蜂が飛んでいます。
バラ科の常緑高木。枝先に褐色の毛のついたたくましい花軸を持ち上げて、黄色味を帯びた白色の小さな花が押し合って固まって咲きます。地味で目立たない花ですが、香りに特徴があります。花は盛りが過ぎると黄色くなります。
この句は、まるで自分の家を言っているようですね。枇杷の花のように目立ちませんが、近づくと奥深いと言っているようにも見えます。この取り合わせに面白さを感じます。今では集合住宅に住む人も多くなり、私のマンション281戸のほとんどのお宅の職業は不詳です。
今日は、義士会。忠臣蔵でおなじみです。
作者まさおか・しきの紹介は、2005年1月20日を参照。
(出典:石 寒太著「よくわかる俳句歳時記」、ナツメ社、2010年刊)
・北朝鮮から恐ろしい寒風が吹いてきますね。まだまだ続きそうです。
投稿者 m-staff : 2013年12月14日 09:37
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