[2014年02月06日]

泡のびて一動きしぬ薄氷

高野素十(1893〜1976)

薄氷(うすごおり)が春の季語。薄氷(うすらい)、春の氷、残る氷も同意の季語です。
春めいてきて、もう氷も張ることはないだろうなと思っているころに寒さが戻ってきて、水たまりや池に、風が吹けば揺れ動くような薄い氷の張ることがありますね。そのような薄い氷の下では、萌えはじめた水草の淡い緑が見えています。
氷は冬の季語ですが、薄氷を春の季語として最初に詠んだのは高浜虚子で
薄氷の草を離るる汀(みぎわ)かな  虚子
素十の句の「泡のびて一動(ひとうご)きしぬ」という表現は、薄氷がいかにももろい様子を鋭くとらえていると同時に、泡の動きで春の空気の揺らぎをもとらえています。見事ですね。
この句は、1947(昭和22)年刊行の「初鴉」に所収されています。
作者たかの・すじゅうの紹介は、2005年2月23日を参照。
(出典:大岡 信著「第七 折々のうた」、朝日新聞、1989年刊)
・今日発売の「週刊文春」にすっぱ抜かれた佐村河内氏の言動には、以前から詐欺師の匂いがしていましたね。交響曲第1番「HIROSHIMA」は、それなりにいい曲です。ゴースト・コンポーザーが今日記者会見だそうです。お寒い話。

投稿者 m-staff : 2014年02月06日 09:49

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/4691