[2014年03月03日]

ころがしてみな愚かなる土の雛

高橋睦郎

土の雛が春の季語。雛、ひひな、雛事、雛飾り、雛人形、雛道具、雛屏風、雛段、雛の酒、雛料理、雛菓子、雛の燈、雛ぼんぼりなども同意の季語です。
今日は、雛祭り。桃の節句に雛を飾り、女の子の節句として祝います。起源は、古くから上巳(じょうし)の日に行われた祓(はらい)から変化したもののようです。室町時代のころに、人形技術が中国から伝わり、江戸時代に盛んになりました。子供、とりわけ女の子の将来を祝う祭りで華やかで楽しいものですね。
この句は、その雛祭りの華やかできらびやかな催しの中で、雛人形のどこか寂しい姿にポイントをあて、本物にはなり切れないという思いに共感しています。
作者が捨てに来た土の雛人形を地面に転がすと、人形たちは理不尽な運命を黙って受け入れているように見えました。「愚かなる土の雛」というつぶやきに集約されていますね。
作者たかはし・むつおは、1937(昭和12)年福岡県の生まれ、少年時代より伝統詩と現代詩を並行して作り続ける詩人。詩集に「王国の構造」「兎の庭」「旅の絵」など。句集に「舊句帖」「荒童鉦」ほか。句歌集に「稽古飲食」、評論集に「私自身のための俳句入門」などがあります。
(出典:金子兜太編「現代の俳人101」新書館、2004年刊)
・女子ジャンプの高梨沙羅は、ワールドカップに15戦して12勝目、4連勝。2シーズン総合優勝。通算21勝目を獲得。オリンピックでメダルは取れなくても世界一。怪我に気を付けて。

投稿者 m-staff : 2014年03月03日 09:34

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/4716