[2014年03月06日]

一片を解き沈丁の香となりぬ

稲畑汀子

沈丁(じんちょう)が春の季語。沈丁花、丁字(ちょうじ)、瑞香(ずいこう)なども同意の季語です。
よその花壇の沈丁花の香りを楽しんでいます。本当の春ももうすぐですね。
じんちょうげ科の常緑低木。室町時代に中国から渡来しました。高さ1〜2メートルになり、庭に植えられています。枝が多く卵型の厚い葉が密生して、丸い玉ように茂ります。秋のころに葉の間に赤い蕾をつけて、春になると強い芳香とともに開花します。沈香と丁字を併せ持ったような香気のするところから沈丁花の名前がありますね。
この句は、春のときめきを鮮やかに伝える「一片(ひとひら)を解(ほど)く」に眼目があります。嗅覚を通じて芳香の洩れる最初の瞬間を映像的にとらえていますね。
この句は、1986(昭和61)年刊行の「稲畑汀子集」に所収されています。
今日は、啓蟄。冬ごもりの虫が這い出る意味。「暦便覧」には「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也」とあります。
作者いなはた・ていこの紹介は、2005年3月20日を参照。
(出典:大岡 信著「第八 折々のうた」、岩波新書、1990年刊)
・千葉県柏市連続殺傷事件の24歳の容疑者は、ゲームの世界と現実の生活の境目がわからなくなり、気が付けば重大な過ちを犯しました。このような犯罪はこれからも起きることを示唆していますね。

投稿者 m-staff : 2014年03月06日 09:27

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