[2014年03月14日]

独活掘りの降り来て時刻をたづねけり

前田普羅(1884〜1954)

独活(うど)掘りが春の季語。芽独活、山独活、もやし独活も同意の季語です。
春の野性的な味覚で、山野の春の息吹を食べるような食物。山や野に生える山独活は香りが良いので、3月ごろに出る若い芽を掘って食べます。あえもの、煮物、汁の采になりますね。
思い出せば、1961(昭和36)年の4月、大学入学のために北海道から上京して、初めて下宿生活をしました。その場所は、武蔵野市吉祥寺の八幡様のそばの農家でした。そこでは独活を促成栽培していて、出来上がれば新宿の青物市場までリヤカーでお爺さんが運んでいました。その光景がまことに珍しく、今でも鮮明に覚えています。何年か前に訪ねていきましたが、もうお宅は無く、マンションが建っていました。
この句は、山で独活を掘った農家の人が作者に「時刻は何時」と問いかけています。のんびりした田園風景が広がっていますね。
武蔵野の爺は早起き独活を掘る  風伯
作者まえだ・ふらの紹介は、2005年2月5日を参照。
(出典:蝸牛社編集部編「新季寄せ」、蝸牛社、1995年刊)
・花粉症にはつらい時期。今年は花粉の飛散が少ないようです。去年よりは大分楽ですね。

投稿者 m-staff : 2014年03月14日 10:04

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