[2014年03月15日]

身を出して田螺がゐたり涅槃の日

茨木和生

涅槃(ねはん)の日が春の季語。涅槃会、お涅槃、仏忌、涅槃図、涅槃雪、寝釈迦なども同意の季語です。
釈迦が入滅したのは陰暦2月15日。入滅したことを「涅槃」と言い、今は3月15日に全国の寺院では法要が営まれます。これを「涅槃会」と言い、わが国では奈良時代に始まりました。「涅槃像」は、釈迦が沙羅双樹の下で入滅したときに、周りに弟子をはじめ、鬼神、鳥獣虫魚などの慟哭する姿を描いた図または彫刻のことで、涅槃図、涅槃絵、寝釈迦と呼んだりします。
この句は、あるかどうかは別にして、涅槃の日の涅槃図の中に、身を乗り出して田螺(たにし)がいるという取り合わせに面白さを感じました。また、その日は肉体も滅した完全な静寂の境地のことで、そこへ元気な田螺が登場する不気味な対比に諧謔がありますね。
作者いばらき・かずおの紹介は、2010年4月30日を参照。
(出典:村上 護著「今朝の一句」、講談社、1995年刊)
・今日は横浜で句会。先月15日は大雪で休会。みなさん元気でいるかしら。

投稿者 m-staff : 2014年03月15日 09:51

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