[2014年05月21日]

蚤も亦世に容れられず減りゆけり

藤田湘子(1926〜2005)

蚤(のみ)が夏の季語。蚤の跡も同意の季語です。
そういえば、いつごろからでしょうか、蚤を見かけなくなりましたね。昔から虱(しらみ)、南京虫らとともに人にとりつく嫌な虫ですが、どことなく愛嬌がありますね。フランスでは芸を仕込んで見世物にすると聞きます。しかしながら、血を吸い、ときにはペストの病原菌を移すこともある困った虫であることには変わりはありません。
この句の「蚤も亦(また)」と言われて笑いを誘われますが、現代文明に対する批評を含んでいるようで苦い味も交りますね。たしかに今では、蚤も虱も蝶も蜻蛉も減ってきました。地球上で間違いなく増えているのは人間だけです。地球の生物の未来はどのように変化するのでしょうね。
この句は、1984(昭和59)年刊行の句集「一個」に所収されています。
今日は、小満。24節気のひとつ。万物が次第に長じて天地に満ち始めるという意味です。そろそろ梅雨の気配がし始めました。
作者ふじた・しょうしの紹介は、2012年4月18日を参照。
(出典:大岡 信著「第十 折々のうた1」、岩波新書、1992年刊)
・「PC遠隔操作男」がついにギブアップ。この男の父親がテレビのインタビューに出ていて、息子のことを「愚かな奴」と言っていました。それを聴いて愕然。この親も相当な愚か者ですね。

投稿者 m-staff : 2014年05月21日 08:53

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