[2014年05月31日]

明易し未だ身内の揺れてをり

榊原風伯

明易(あけやす)しが夏の季語。短夜、明早し、明急ぐなども同意の季語です。
このところ、夜が明けるのが早くなりましたね。
彼岸の中日の春分から、夏至の6月21日にかけて、夜が最も短くなり、朝4時頃には空が白みかけてきます。俳句の場合は、そのような物理的な夜の短さよりも、まだ眠り足らないうちにいつしか戸外が白んできて、何かやるせないような気分が胸をよぎると言った心持に重きを置いたものを言います。
今思えば、この句の裏には、2011年3月11日の東日本大震災の余震におびえて暮らしていたころのやるせない心境が隠されています。実際に余震ではないにして体が始終揺れていたような印象があります。
最近読んだ本。船橋洋一著「カウントダウン・メルトダウン」(上)477頁、(下)465頁。文芸春秋社、2012年12月刊。地震、津波、原発事故の三重苦の中で、人間は大自然に向って何ができたのかを詳細にまとめています。「原発再稼働」を考えている人にとって必読の書です。
(出典:俳誌「炎環」、2011年9月号より)

投稿者 m-staff : 2014年05月31日 08:45

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