[2014年07月30日]
のうぜんの茂吉生家に花こぼれ
原 裕(1930〜99)
のうぜん(凌霄)が夏の季語。凌霄花、のうぜんかずらも同意の季語です。
近くのコミュニティセンター、武山プラザの入り口には凌霄花が満開です。
ノウゼンカズラ科のつる性落葉木。原産地は中国。夏になると枝の先に黄橙色のらっぱ状の美しい花をたくさん咲かせます。樹木の幹から垂れて咲く様子は遠目にも鮮やかで夏の強い日差しの中でも強い印象を受けます。花ごと散りますが、地面に散らばった姿は格別ですね。
この句の「茂吉生家」とは、歌人・齋藤茂吉(1882〜1953)の生家のことで、山形県上山市にあります。茂吉が生涯棲んだ場所と言えば、郷里山形県(幼少期と、晩年の疎開期)以外は東京でした。この句の作者は、その上山市の生家を訪れたときに、凌霄花が咲きこぼれていた情景を詠っています。たったそれだけのことなのに、夏の日差しの中に美しく咲く花の姿が浮かんできますね。
作者はら・ゆたかの紹介は、2006年4月4日を参照。
(出典:青柳志解樹著「俳句の花(下)」、創元社、2008年刊)
・今日は、高校野球神奈川大会の決勝戦。第1シード同士、向上高校と東海大相模。地力は相模ですが、判官びいきでは向上に勝たせたい。さあどうでしょうね。
投稿者 m-staff : 2014年07月30日 08:15
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