[2014年10月07日]

家を出て夜寒の医師となりゆくも

相馬遷子(1908〜76)

夜寒(夜寒)が秋の季語。宵寒、夜寒しも同意の季語です。
秋も少しずつ深まり、部屋に居ても、いつしか忍び込んでくる夜の寒さを言います。日中は暖かいのですが、日が暮れると次第に寒さが忍び寄ってきます。例えば、夜なべをしていても手先が冷え込んでくる寒さのことです。
作者は、長野県佐久市で医者を開業していました。この句は、夜寒に往診に行くご自身を省みての句に仕上がっています。患者の具合が悪いから出かけるのですが、心の中では辛いものがあるのでしょうね。夜中に呼ばれる急患の往診もたった一人で自転車をこいでゆきました。「なりゆくも」に様々な思いが込められています。
作者そうま・せんし紹介は、2005年5月2日を参照。
(出典:「合本 俳句歳時記第三版」角川書店、2003年刊)
・台風18号は、人々に様々な思いを残しながら北へ去りました。そのような中で、わざわざ台風が来ている最中に海へ出かけて若い命を亡くした方がいます。昨日判明した「イスラム国」に出かけてゆきたいと思うのも同じようなことなのでしょうね。

投稿者 m-staff : 2014年10月07日 09:25

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