[2014年11月03日]

いちまいの皮の包める熟柿かな

野見山朱鳥(1927〜70)

熟柿(じゅくし)が秋の季語。柿、甘柿、渋柿、木守柿、富有柿、柿の秋なども同意の季語です。
散歩道の農家の庭先の柿の木に、熟した実がいくつもぶら下がっています。美しい光景です。毎日それを眺めていて、いつになったら収穫するのかとちょっぴり心配しています。
北海道の北部には柿の木が無かったせいか、小さいころに、柿を食べた経験がほとんどない私としては、今でも柿が食べたいと言う気はしません。
作者は、長い闘病生活のうちに、病身に由来する切迫した危機意識を捉えて多くの名句をものにしています。
この句では、熟柿の一瞬の崩壊を予感させる危うさにかけて、それはまた、作者がその時直面している生命の危機にもかぶさってきますね。
この句は、1950(昭和25)年刊行の句集「曼珠沙華」に所収されています。
今日は、文化の日。みかんの日
作者のみやま・あすかの紹介は、2005年4月19日を参照。
(出典:大岡 信著「第六 折々のうた」、岩波新書、1987年刊)
・私が読書するとき、特に推理、ホラー小説を読むときは、必ず登場人物を書き出し、一覧表にします。そうしないと全体をつかむことが出来ないからです。スティーヴン・キングの「11/22/63(イチイチ・ニイニイ・ロクサン)」は、特に登場人物の一人一人が実に見事に描き分けられていて感心します。

投稿者 m-staff : 2014年11月03日 09:29

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