[2014年12月05日]

背高き法師にあひぬ冬の月

桜井梅室(1769〜1852)

冬の月が冬の季語。寒月、冬三日月、月冴ゆる、月氷るなども同意の季語です。
冬の月は実に寒々としています。その透徹した様子や凄愴感は万葉の昔から日本人は特別なものとしてとらえてきました。日本の冬ならではの光景です。
この句は、冬の夜に、「背(せな)高き」お坊さんに会った、というだけの内容です。場所の説明もなければ、背景も省略して、ただ中天に月だけを掲げていますね。実に簡明な句です。ほかの季節ではこのかかわりは生まれてきません。「背高き僧侶」と「冬の月」は、見事な臨場感を生み出しています。法師の姿が目の前に見えて来るようですね。
作者さくらい・ばいしつの紹介は、2013年12月19日を参照。
(出典:角川春樹著「合本俳句歳時記」、角川春樹事務所、1998年刊)
・昨日は、風が強く散歩もできなかったので、久しぶりにビデオで映画「アマデウス」を観ました。今から30年前の作品ですが、この映画の設定は、1824年冬、ウィーンの精神病院でかつての宮廷音楽家であったアントニオ・サリエリが「モーツアルトを殺したのは私だ」と意外な告白を始めるシーンから160分、驚きの連続です。アカデミー作品賞をはじめ数々のトロフィーを得ました。

投稿者 m-staff : 2014年12月05日 09:28

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