[2015年01月16日]

円光を著て鴛鴦の目をつむり

長谷川素逝(1907〜46)

鴛鴦(おしどり)が冬の季語。鴛鴦(おし)、をし、つがい鴛鴦、離れ鴛鴦、鴛鴦の妻も同意の季語です。
この句を見て、以前に見た光景を思い出しました。横浜妙蓮寺の菊名池に浮かんでいた鴛鴦は、水鳥に中でも特に際立って美しさと愛らしさを感じました。
その鳥が池にじっと浮かんでいます。体の周りに日を円光のように「著(き)ています。特に、「目をつむり」は、静かな風景をぐいと引き寄せる表現として見事に決まっています。写生が同時に作者の心象の表現になっていますね。
この句は、1946(昭和21)年刊行の句集「暦日」に所収されています。
今日は、藪入り。
作者はせがわ・そせいの紹介は、2005年10月1日を参照。
(出典:大岡 信著「第六 折々のうた」、岩波新書、1987年刊)
・第152回の芥川賞・直木賞が発表されましたね。予想通りの爽やかな受賞者です。しかし、これらの賞を受けても本が売れなくなりました。時代と時間は変えられないと言いますが、本を読まない子供たちにどうしたら読ませられるようになるか、難問です。

投稿者 m-staff : 2015年01月16日 09:39