[2015年02月06日]

古傷がおのれ苛む木の芽どき    

稲垣きくの(1906〜87)

木(こ)の芽どきが春の季語。芽吹く、芽立ち、芽組む、木の芽張る、木の芽山、木の芽雨、木の芽風なども同意の季語です。
これから厳寒期を過ぎると、日差しが春めいてきて、木々はふくらんで命の輝きを感じさせてくれますね。このような芽吹く木々を総じて「木の芽」と言います。樹木の種類によっては色や大きさなど様々ですが、浅緑、萌黄など美しい色を見せてくれます。木々の芽吹く雑木山は、本当に美しく、やさしく映ります。裏の武山も少しずつ芽吹いてきています。
この句の作者は、木の芽時になるとかえって古傷が自分自身を苛(さいな)んでいると詠っています。よほど大きな、人に言われない過去があるかのように思えますね。
作者いながき・きくのの紹介は、2006年6月8日を参照。
(出典:宇多喜代子他編「日本の歳時記」小学館、2012年刊)
・昨日、横須賀は「春の雪」とはなりませんでした。一日中冷たい雨が降り、このような日は読書に限ります。そこで、ユン・チアン、ジョン・ハリディ著「マオ―誰も知らなかった毛沢東」(講談社、2005年刊)を読みはじめました。上下で1000頁にわたる大作。第1章の1893年から第14章の1935年まで読み終わり、歴史上輝かしいと言われる「長征」にたどり着きました。波乱万丈の伝記ですね。

投稿者 m-staff : 2015年02月06日 09:23

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