[2015年02月10日]

木より木に通へる風の春浅き

臼田亜浪(1879〜1951)

春浅きが春の季語。春浅し、浅き春、浅春も同意の季語です。
立春を過ぎてもしばらくの間は、冬と同じようないやそれよりも厳しい寒さが残っており、自然界でもなかなか春らしい感じが整っていない季節を言います。
この句では、浅春の光りの中で、風が梢をかすかに鳴らしています。やがて芽吹いてゆく木、「き」の語音を三つ重ねて一つの流れを作っています。声に出して読めばリズムが躍りますね。
作者は、季語の固定的な観念よりも季感を大事にして、一句一章の主情的な俳句を多く作りました。季語は、実際の季節感から外れるようなものがあります。大切なのは一句を統一している季節の感情だ、と季語と季感を区別して作句しました。
作者うすだ・あろうの紹介は、2005年5月31日を参照。
(出典:村上 護著「きょうの一句」、新潮社、2005年刊)
・北陸、北日本、日本海側に大雪。雪の重みで廃屋がつぶされてゆく映像をテレビで見ました。雪は、別名「白い悪魔」とも呼びます。札幌の「雪まつり」は明日まで開催されていますね。

投稿者 m-staff : 2015年02月10日 09:04

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