[2015年03月12日]

水取の寒さ掟のごとく来る

大橋敦子(1924〜20014)

水取(みずとり)が春の季語。御水取、修二会、お松明、二月堂の行いも同意の季語です。
奈良の東大寺二月堂では、3月1日から14日まで修二会(しゅにえ)の行法を行います。これを「二月堂の行い」と言って、二月堂の開祖実忠和尚が笠置山で見たと言う十一面観世音の行法を行います。お水取はその行の一つで、3月13日の午前2時ごろから行われます。二月堂で1年間仏事に用いる聖水を、堂の近くの閼伽井(あかい)で汲んで、本堂に運んで壺に収めます。この閼伽井の水は若狭国から地下でつながっているのだそうです。この水は諸病諸厄に効くと言い、この行法に合わせて雅楽の中、ほら貝を吹き、スギの枯葉を篝火(かがりび)に焚き、若い僧が大松明を振りかざして回廊を走り回るのは、深夜ですから壮観ですね。
この句は、これらの行法を行うのは歯の根が合わぬほどの寒さの中ですから、それが一種「掟」のように見えると詠っていますね。お水取りが終わると本当の春が来ると言われています。
作者おおはし・あつこの紹介は、2008年6月23日を参照。
(出典:角川春樹著「合本俳句歳時記」、角川春樹事務所、1998年刊)
・横須賀は晴れているのですが、強風が今日で4日目、どうなっているのでしょうね。

投稿者 m-staff : 2015年03月12日 09:50

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