[2015年03月19日]

鶯に手もと休めむながしもと

河合智月(1634?〜1708)

鶯が春の季語。春告鳥(はるつげどり)、匂鳥(においどり)、歌詠鳥(うたよみどり)、鶯の初音、鶯の谷渡りなども同意の季語です。
2月ごろに、まだしっかりと鳴けずに、白梅の枝にぶら下がっていた鶯は、3月になるとようやくはっきりとホーホケキョと囀りはじめました。3月ごろに鳴き声がいちばん美しくなり、4月になればまた山へ帰る鳥です。
この句は、美しい鳴き声に、台所の流し元で水仕事の手を休めて聞き入ったと詠っています。女性らしい風情がありますね。
作者かわい・ちげつは、京都府山城の生れで御所に出仕したこともあると言います。のちに大津の伝馬役・河合(川井とも)家に嫁し、夫に死なれた後に尼となり、養子乙州(おとくに)とともに芭蕉の門下生となりました。その後も広く蕉門の人々と交流して、近江蕉門の女流として重きをなしました。
(出典:村上 護著「今朝の一句」、講談社、1995年刊)
・2015年の「公示地価」を国交省が発表。商業地の全国平均が横ばいとなり、下落が7年ぶりにストップ。買っているのは中国などの「外資マネー」金融という魔物が徘徊しています。またバブルが再燃でしょうか。

投稿者 m-staff : 2015年03月19日 09:46

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