[2015年05月06日]
庭下駄に足のせ初夏の縁に腰
星野立子(1903〜84)
初夏が夏の季語。夏の始、初夏(はつなつ)、夏始、孟夏(もうか)、首夏(しゅか)なども同意の季語です。
今年は寒かった春からいきなり暑くなって夏がやってきましたね。
夏と言えばすぐに暑さが連想されます。しかし、初夏の間はその暑さも強烈と言うのではなく、物憂い晩春に比べると気持ちが良いと言うべきでしょう。
花も晩春に比べれば、美しさに勢いが出てきましたね。それもこれも光の輝きの違いでしょう。海の色を眺めていても、また吹く風の頬をなぜる肌触りも確かに晩春とは大きく違っています。
この句は、縁側に腰を掛けて庭下駄に足を乗せて初夏の薫るような風を受けて至福の状態であると詠っていますね。
同じ作者に次の句があります。
初夏の一日一日と庭のさま 立子
初夏(はつなつ)の一日一日の間に、庭の様子が変わってくるという作者の気持ちが伝わってきます。
作者ほしの・たつこの紹介は、2005年2月9日を参照。
(出典:「合本 俳句歳時記第三版」角川書店、2003年刊)
・黄金週間も今日で終わり、凄まじいUターンラッシュが始まっています。お気をつけてお帰りください。遊びに行って事故らないように。
投稿者 m-staff : 2015年05月06日 09:34
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