[2015年06月11日]

荒梅雨や山家の煙這ひまはる

前田普羅(1884〜1954)

荒梅雨(あらづゆ)が夏の季語。梅雨、黴雨(ばいう)、梅雨寒、空梅雨、青梅雨なども同意の季語です。
今日から入梅。立春から約135日目、以後およそ30日間が梅雨期です。しかし、梅雨入りの日はその年によって異なります。南の地方は6月半ば、北の方ではやや遅れます。始めは梅雨に入ったかどうか実感がはっきりとしませんが、細かい雨が降り、薄日が差しているうちに本格的な雨のシーズンになります。
この句は、山の中の家、山家(さんか)から煙が出ています。いつもは真直ぐ立ち上がるはずの煙が、荒々しい風雨によって流され、地面をはい回っているかのように見えると詠っています。
同じ作者に次の句があります。
大寺のうしろ明るき梅雨入かな  普羅
梅雨になったのに、大きなお寺の後ろがぼんやりと明るくなっています。さて、これからその明るさも梅雨によって暗くなってきます。
作者まえだ・ふらの紹介は、2005年2月5日を参照。
(出典:石 寒太著「よくわかる俳句歳時記」、ナツメ社、2010年刊)
・梅雨の後半によく起きるのが荒梅雨。しかし、早くも熊本地方では「土砂災害警戒情報」が発令されて、一部地域では避難をしているようです。災害列島日本は瞬時も気の抜くときはありませんね。

投稿者 m-staff : 2015年06月11日 09:17

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