[2015年09月05日]

霧の村石を投らば父母散らん

金子兜太

霧の村が秋の季語。霧、朝霧、夕霧、夜霧、山霧、川霧、狭霧、濃霧、霧笛なども同意の季語です。
霧は、朝夕に、水蒸気が冷たい空気に触れて固まり、微小な水滴となって大気中を浮遊しているもので、煙のように見通しが悪くなり、景色を遮ってしまいます。古来、春秋ともに霧とも霞と言っていましたが、今では春の方を霞、秋の方を霧というようになりました。
この句は作者の郷里、山梨が舞台です。作者の立ち位置は、山上かまたは高台から父母の住む村を俯瞰しています。幻想的な風景です。霧の立ち込める村に石を投げれば、父と母が散ってしまうだろうという幻想の一句です。「石を投(ほう)らば」に、父母への思いが逆説的に表現されています。
この句は、1968(昭和43)年刊行の「蜿蜒(えんえん)」に所収されています。
作者かねこ・とうたの紹介は、2005年1月27日を参照。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」、講談社、1993年刊)
・野球の第27回U18ワールドカップは、日本は韓国に完勝。上野投手と堀内捕手のバッテリーが素晴らしい。今日は午後1時からキューバ戦、明日はアメリカと決勝戦。西谷監督の采配に注目しましょう。

投稿者 m-staff : 2015年09月05日 09:24

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