[2015年10月01日]

空をあゆむ朗々として月ひとり

荻原井泉水(1884〜1976)

月が秋の季語。初月、二日月、三日月、新月、夕月、宵月、昼の月、月夜、月の出、月光、月明り、月影なども同意の季語です。
この句の自解では、「月もひとり、私もひとりといふ感慨」とあります。
月が「あゆむ」というのは幻覚で、あるいているのは作者でしょう。作者は月への自己投入により、いわゆる禅的な主なものとつけたしたものの逆転を狙ったかのようにうかがえます。
作者は、自由律俳句を提唱。伝統的な有季定型は形式主義とみて、個々の人の内面のリズムにこそ真実があるとする独自の俳句運動を展開しました。門下には、放哉や山頭火を輩出しました。
今日は、衣更え、共同募金開始、法の日。
ところで、独フォルクスワーゲンが不正ソフトを積んだディーゼル車を欧米で販売した事件は驚きました。このところ、かのヒトラーの名前がマスコミを賑わせています。1937年にヒトラーがポルシュ博士に命じて造らせたのがフォルクスワーゲン(国民車)。丁度、私はH・エーベルレ、M・ウール編「ヒトラー・コード」(講談社刊、2006年)という本を読んでいました。この本は、ヒトラーの日常生活、食習慣、気質、病歴、政策、戦争指導、地下壕での最後の日々、死の瞬間までをまとめたものです。彼が自決して今年で70年、様々な感慨をもたらせてくれます。
作者おぎわら・せいせんすいの紹介は、2009年5月28日を参照。
(出典:村上 護著「今朝の一句」、講談社、1995年刊)
・今年もあと3か月。カレンダ―の残りも少なくなりましたね。

投稿者 m-staff : 2015年10月01日 08:59

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