[2015年10月09日]

橋一つ渡りくるなり秋の蝶

宗田安正

秋の蝶が秋の季語。
秋になってもまだ飛んでいる蝶のこと。紋白蝶は、4月ごろに現れて11月ごろまで見ることが出来ますね。揚羽蝶は、夏になると多く見かけますが、10月になると急に減ってしまいます。また、日陰蝶や蜆蝶のたぐいは秋の林や花の咲いている野っ原でよく見かけます。るり立羽やき立羽はなどの立羽蝶の類は成虫のままで越冬するので、秋が深まってもまだ日溜りに飛んでいることがあり、哀れさを誘いますね。
この句のように、橋は対岸に行くために掛けられています。彼岸と此岸の二つの世界を結ぶのは、橋一つだけです。そこを外せば奈落です。これは妥協のない孤独の世界ですね。そして、いかにも暑い夏を乗り切った弱弱しい「秋の蝶」は、孤独を一層際立たせます。しかし、かすかな希望はこちらへと渡って来る蝶によって、こちらからあちらへ渡って来ることも可能であると暗示しています。
作者そうだ・やすまさの紹介は、2011年2月27日を参照。
(出典:村上 護著「今朝の一句」、講談社、1995年刊)
・第3次安倍改造内閣がスタートしました。多くの大臣が留任して「安全運転内閣」となりましたが、官僚の言いなりの凡庸な集団になるような予感がします。それにしても「1億総活躍担当大臣」は何をするのでしょうね。内閣に新味がないので苦肉の目くらましですかね。

投稿者 m-staff : 2015年10月09日 09:59

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